お客様 |
消防設備士 |
急に消火栓ホースの耐圧試験をするように既存保守業者から依頼があったんだけど、点検項目に含まれていないの? |
消火栓ホースの耐圧試験は製造から約10年経ってはじめて試験が必要になります。従いまして通常の点検項目には含まれておらず、10年経過後の実施とその後は3年に1度毎に耐圧試験が必要となっています。なので時期がきた際に別費用として消火栓ホースの耐圧試験費を頂く業者が普通と思われます。 |
毎回の点検では、そのような話が無かったんで予算としては考えていなかったよ。ホースの耐圧試験ってそんなに大変なの? |
消火栓ホースの耐圧試験は専用のホース耐圧試験機が必要で、水道の近くに耐圧試験機を置いて、各消火栓BOXからホースを外して試験機にて水圧をかけて5分間漏れが無い事を確認します。そのあと水を抜いて乾かしてからホースを元に戻します。結構、重労働ですよ〜 |
そもそも、耐圧試験して漏れる事なんてあるの?やる意味あるのかな? |
消火栓ホースの保存状態にもよります。10年以上経過してくると結構な割合で漏れが生じます。ホース自体に漏れが生じるのではなくてホースとノズルの間とかの結合部分にて漏れが生じてきます。放水試験などで使用していると漏れやすくなってきます。なので10年経過すると耐圧試験を行わずホースを全数交換するケースもよくあります。 |
そうなんだ、不良の可能性があるのか。。耐圧試験するのと、全数交換するのはどちらの方が得なのかな? |
消火栓ホースの状態によってだと思います。消火栓ホースの耐圧試験を点検とは別で実施するのではなく、点検時に実施してもらうよう保守業者に依頼すれば安くやって頂けるのではないでしょうか?その結果次第で3年毎の耐圧試験を実施していくのか、全数交換するのかを判断してみたらいかがでしょうか? |
そういえばアシモリのホースがなんか不祥事でニュースになっていたけど、あれは何? |
アシモリ製の消火栓ホースでは、
個別検定受検時に不正行為がありまして耐圧試験に問題があったまま市場に出回った商品が存在している可能性があります。ホームページによりますと芦森工業株式会社では、安全確認作業に全力を注ぐとの意向であり、アシモリ製ホースがある際には担当者が調査にお伺いし、外観や金具の口元等についての目視確認をさせていただきご所有のホースをアシモリ社で一時的にお預かりし、アシモリ社に持ち帰らせていただいたうえで、「性能確認」(ホースとしての基本機能を具備しているかどうかの確認) をさせていただくとの事です。 |
それはいいね、うちのはアシモリ製なのかな?ホースはアシモリがほとんどなのかな? |
アシモリジェットホースの他に、サクラロケットホースやキンパイホース、横井製作所の架セット君などがありますが、アシモリのシェアも結構多いですね。 |
うちのがどうだったか調べてみるよ。あと、連結送水管の耐圧試験もするようにとの事なんだけど、こっちもホースを耐圧試験するの? |
連結送水管の耐圧試験は、連結送水管の配管自体を耐圧試験致します。こちらも10年経過後、3年毎に試験が必要です。消火栓ホース同様に連結送水管のホースも耐圧試験が必要ですね。 |
そうかー配管に圧力をかけるのか。どうやってやるんだい?大変そうだね。 |
連結送水管の耐圧試験ではポンプ車を建物の送水スタンド付近に停め、車に積んであるポンプを使って送水スタンドから水を送っていき配管に圧をかけていきます。特に配管が埋設されている場合、漏れの確率が高くなってきます。圧が上がらないと、火事の際に消防車が連結送水管を使用しての消火作業が十分にできませんから、とても必要な点検です。 |
わざわざポンプ車を呼んで水圧をかけるなんて凄いね、配管が破裂したりしないのかな?水圧が上がらないとどうするんだい? |
水圧をかけて配管が破裂するというのは聞いたこと無いです。水圧が基準の圧力値に達しない場合、不良となりますので大規模な調査改修となりおおごとですね。まずは調査ですが、配管埋設部での漏れや屋上の補給水槽の逆止弁の不良などが主に推測されます。ただ配管の漏れの場合、場所を特定するのはなかなか難しく、またそこの部分だけの配管を交換するのも大変な作業だったりもして迂回ルートでの引き直しだったりと、様々な改修方法が考えられます。まずは調査してからの見積査定となるでしょう。 |
配管を引き直すとするとかなり費用がかかりそうだね。。 |
そうなんです・・・・・・ |